樹脂ライニングに最適、鉄面専用RS#125防錆プライマー(株)RSテック

塗装より桁違いに厚い塗膜で形成される防食システムは「樹脂ライニング」と呼ばれます。樹脂ライニングは、鋼製躯体に剛直で厚い樹脂膜を長く接着させる役割を果たします。そのため、プライマーには、鋼材とライニング材の間に生じるストレスに負けない強靭さと、鋼材及びライニング材の双方に強く接着する機能が必要です。また、現場的にはサンドブラスト後の錆の戻りを防ぐ一時防錆機能も不可欠です。

このように、樹脂ライニング用プライマーの密着性は、ライニング性能や耐久性にも大きく左右します。そのため、弊社のようなライニング材料を扱う会社は、密着を担うプライマーにこだわりがあります。

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当社のRS#125プライマーは、超厚膜の安定密着に必要な機能を全て備えた樹脂ライニング用プライマーです。上に塗る耐食皮膜は、エポキシ・不飽和ポリエステル・ビニルエステルなどの幅広い耐食材料に相性が良く、使用していただくことができます。

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RS#125プライマーの特徴

RS#125プライマーの特徴は以下の通りです。

  1. 超厚膜の安定密着
    • RS#125プライマーは、厚い塗膜を形成するライニング膜の応力分散を考慮した設計がされ、安定した長期密着を実現します。
  2. 強靭な接着力
    • 鋼材と樹脂ライニング材の間のストレスに負けない強靭さを持ち、両者に強く接着します。
  3. 幅広い互換性
    • エポキシ、不飽和ポリエステル、ビニルエステルなど、多様な耐食材料に相性が良いです。
  4. 一時防錆機能
    • サンドブラスト後の錆の戻りを防ぐ一時的な防錆機能を有しています。

RS#125プライマーは、樹脂ライニングのライニング性能や耐久性を大きく左右する重要な要素として機能します。これにより、樹脂ライニングの性能を最大限に引き出すことができます。

RS#125プライマーの施工方法

1:ケレン

ケレンの目的は、鋼の表面からサビ、黒皮(ミルスケール)、油分、水分、塩分、およびその他の付着物を除去することにあります。また、アンカーパターンを形成することも重要な役割を果たします。

アンカーパターンとは、下地表面を荒らして凹凸を作り出すプロセスです。これにより表面積が増加し、塗膜の密着性が向上します。

このプロセスは、塗装や樹脂ライニングの密着性を高めるために欠かせない工程です。

ケレンの種類

種類処理した状態処理方法
1種ケレン旧塗膜や錆、黒皮(ミルスケール)を除去し完全に下地を露出させるブラスト・化成処理
2種ケレン錆びや旧塗膜の脆弱層を除去し鉄肌を露出させるが、強固に付着した活膜は残すディスクサンダー・カップワイヤー等の電動工具を中心とした作業
3種ケレン劣化部位の錆や旧塗膜の脆弱層を除去するが、活膜は残すワイヤーブラシ・スクレーパー・ケレン棒等の手工具を中心とした作業
4種ケレン汚れや紛化物を除去するワイヤーブラシ・サンドペーパー等の手工具で作業

ケレンにはブラストによる1種ケレンと、電動工具等で行う2種ケレン、ペーパー等による目粗し程度の3種ケレンといった種類があり、どれを選択するかで密着性に大きく影響があります。

下地処理と密着性についての詳しい説明は、別の記事にまとめてあります。以下のリンクから確認ができます。

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①ブラスト処理による1種ケレン

ブラスト処理は、粒子状の研磨材を使用して対象物の表面の不純物を除去し、除錆すると同時に表面を粗くしてアンカーパターンを形成する処理です。これにより、樹脂ライニングの下地処理として、安定した密着が期待できるため、一般的に推奨されています。

この方法は、鋼材などの表面からサビや汚れを効率的に除去し、塗装やライニング材料の接着を強化するための理想的な処理とされています。ブラスト処理によって作り出される凹凸のパターンは、塗膜や樹脂の密着性を大幅に高める効果があります。

②電動工具による2種ケレン

電動工具による2種ケレンとは、表面処理の一環として行われる工程で、表面から錆や旧塗膜、汚れなどを除去するために用いられる方法です。このプロセスでは、電動工具を使用して効率的かつ効果的に表面を処理します。

③ペーパー等による目粗し3種ケレン

ペーパーなどで表面を荒らす程度の軽度なケレンです。

2:RS#125プライマーの塗布

RS#125プライマーは、主剤と硬化剤を混合する2液性エポキシウレタン塗料です。使用する際は、重量比で主剤4:硬化剤1の比率で正確に配合し、十分に攪拌してください。

攪拌が完了したら、刷毛やローラーを使用して均一に塗布してください。このプライマーは乾燥が速く、扱いやすいので作業性に優れています。

その他の専用プライマー

1.RS#123プライマー(コンクリート用)

弊社では、鉄面用プライマーの他に、コンクリート用の樹脂ライニング専用プライマーとしてRS#123(ポリウレタン樹脂)をご用意しています。

このプライマーはコンクリートの多孔質構造に深く浸透し、しっかりと固着する設計となっています。また、コンクリート表面を強化することで、上部に塗布する超厚膜耐食皮膜の支持となり、十分な耐久性を提供するように考慮されています。

コンクリート表面と樹脂を一体化させることによるRS#123プライマーの効果についての詳細は、以下のリンクから確認できます。

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2.ポリウレア専用プライマー

ポリウレアライニングの成功は、母材との密着を担うプライマーの適正に大きく依存します。ただ接着するだけでは不十分で、ポリウレア専用に設計されたプライマーが必要です。これはポリウレアの速乾性、耐摩耗性、そして一気に厚膜を形成する作業性を考慮して開発されているため、長期的な密着性と耐久性を確保する上で不可欠です。

当社では、経年で変化し続けるポリウレア皮膜の特性と、分厚い塗膜形成に耐えうる安定接着を研究し、ポリウレア専用のプライマーを開発しております。詳しい内容は以下のリンクから確認できます。

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まとめ

RS#125プライマーは、樹脂ライニング用に特化されたプライマーであり、重たい超厚膜耐食皮膜を支えるために設計されています。このプライマーは、素地との優れた密着性を提供するだけでなく、施工される耐食皮膜の内部応力を効果的に緩和する応力緩和層の役割も担います。施工方法は一般的なプライマーと同様であり、特別な技術は必要ありませんが、その性能は樹脂ライニングの、長期的な安定性と効果に大きく貢献します。

また、RSJ#100エポキシ樹脂材料のように、単独で高い密着力を持つ材料でも、長期安定密着性を確保するためには、RS#125プライマーの使用が推奨されます。初期の密着性を超えて、長期的な耐久性を実現するため、RSJ#100エポキシライニングを施工する際にもRS#125プライマーの使用が強く推奨されています。

このように、RS#125プライマーは樹脂ライニング施工において不可欠な要素であり、その品質と性能は樹脂ライニングの成功に重要な役割を果たします。

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樹脂ライニングにおける密着の課題に対応するため、弊社ではプライマーを含む樹脂ライニングの材料を提供しています。各プロジェクトに適したソリューションを提供するため、素地の状態や予定している耐蝕材に関する詳細を事前に確認します。必要に応じて、特別に設計された接着剤の開発も行います。

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