防蝕ライニング仕様で、最も一般的なものといえば、FRPライニングが代表的なものになります。
ここでは弊社の耐食材料RS#123・RS#200・RS#300を使って、FRPライニングを行う場合について説明します。
ビニルエステル樹脂の耐薬品性を、もっとも効率よく発揮させることにより、他にない差別化された耐酸仕様を実現しています。
RS200・RS#300FRP工法

防蝕メンテナンスでは、躯体が劣化しているという前提があります。逆に言えば劣化や腐蝕が進行しているから、補修やメンテナンスをする必要があります。弊社のFRPライニングシステムは、そんな脆弱になった躯体に直接厚膜の重たい防蝕層を付けるのではなく、プライマーからトップコートまで、それぞれの樹脂の物性で、しっかりとした役割を果たした構成になっております。
品名 | 樹脂 | 用途 |
RS#123プライマー | ポリウレタン | 躯体強化 |
RS#200 | 軟質不飽和ポリエステル | 軟質中間層と薬品耐性 |
RS#300 | ビニルエステル | 耐薬品性と着色 |
① RS#123プライマーによる躯体の強化

RS#123プライマーは躯体がコンクリートの場合に使用するプライマーです。積極的にしみ込んで硬化するタイプで、速乾性があります。3回程度(コンクリートの状況で吸い込み方が異なる)塗り重ね、含侵しなくなるまで塗ることで、コンクリート表面内部に1㎜程度のポリウレタン層を構成します。樹脂がしみ込んだ躯体は強化され、厚膜のライニング仕様に耐えることができる躯体となります。また、コンクリート側から液が染み出てくるケースも防止することができます。
躯体を強化すると共に、素地と厚膜のライニング層の安定した密着性を可能にしています。
② RS#200による強化層及び緩和層

RS#200は不飽和ポリエステル樹脂で、酸に対しての耐性に優れます。ガラス強化繊維に含侵固着することで塗膜が強化されると同時に、RS#200は軟質に調整してある為、躯体と上に塗るライニング層との動きの相違による塗膜ストレスを緩和します。
厚膜の防蝕塗膜は硬化の際も、硬化収縮といった 現象があり、塗膜には常に応力が存在します。軟質の応力緩和層があれば、クラックの防止にもなります。
③ RS#300による強化層及び耐蝕層

RS#300はアルカリ性から酸性まで、幅広い耐薬品性があるビニルエステル樹脂です。ガラスマットに含侵固着することで塗膜が強化され薬液の透過を防止します。RS#200の耐酸性に加え、RS#300を厚膜に塗布することにより、多重防蝕となり、高い水準の環境遮断性と実現します。
④ 着色層

RS#300ビニルエステル樹脂を用い、着色と酸化を防止する成分を添加した耐食トップコート です。
RS200・RS#300 FRP工法の用途
ガラスマットやクロスといった繊維の厚差分を積層することにより、確実な厚膜層が確保される事で信頼性が高いです。
幅広い耐薬品性に加え、厚膜層が確保されることで、耐薬品性・耐摩耗性・防水性・耐熱性などの劣化要因が複合して起きる環境下において特性を発揮します。
RS#200・RS#300を使用したフレークライニング工法
ガラスマットやクロスなどの補強布を併用しない代わりに、ガラスフレークを特殊な方法で材料に混入し、薬液浸透を防止する特殊材料があります。
貼り付け積層作業を省略し、塗りのみで完結する工法です。これによりFRPライニング仕様の大半を代替えすることができ、大幅な工期短縮とコスト削減が可能となります。
RS#300ビニルエステル フレークライニング工法の例

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