RS#123は、積極的にコンクリート素地にしみ込んで固まるタイプのポリウレタンライニング材です。また、この上に耐食材料を塗布すれば優れたプライマーの役割も果たします。
コンクリートや鋼材などの構造物は、経年劣化や環境要因によって、表面が弱体化したり、腐食したりすることがあります。このような構造物を保護するためには、防蝕対策が重要です。
RS#123はコンクリートの躯体表層に、積極的にしみ込んで乾燥、固着することで、コンクリートとポリウレタンの一体化構造を実現し、躯体表層を強固な構造にします。
RS#123の施工は、以下の手順で行います。
- 基材の表面を清掃する
- RS#123を塗布し躯体にしみ込ませる
- 硬化させる
これを数回繰り返すだけです。
RS#123を数回塗って、含侵固着を繰り返し、躯体表層に1mm程度の強化層を形成します。一般的な塗装で1mmの膜厚を付けるのは容易ではありません。また、しみ込ませることで出来た層は剥がれようがありません。
RS#123は湿気硬化型塗料で速乾性があります。塗って30程度で塗り重ねできる状態になり、1液性なので缶から必要量を出して塗るだけ、誰でも簡単に施工できるのが特徴です。
作業時間もそんなにかからず作業ができますが、得られる効果は躯体強化・薬品耐性・飛散防止の他に、プライマーとしても使用ができたり、錆がひどい部分にも積極的にしみ込んで固着するなど、様々な場面で効果的に使用することができる万能塗料です。
ここでは、RS#123の詳細と使用方法など、詳しく解説していきます。
RS#123を使用したポリウレタンライニング

RS#123は1液性の含侵固着型ライニング材料です。数回塗り重ねることで1mm程度の厚膜強化層をコンクリート表層部に形成するので、塗装の領域を超えたポリウレタンライニング工法といえます。
RS#123で期待できる効果
- 劣化防止 : コンクリートとポリウレタン樹脂の一体構造
- 躯体の強化 : コンクリートや鋼材の錆部などの内部に浸透して硬化
- 防水 : コンクリート内の浸透を防止
- 薬品耐性 : 酸性からアルカリ性まで幅広い薬品耐性
1mm以上の防食ライニング層を、コンクリートの上に密着させることは容易なことではなく、防食ライニングにおいては、密着に関するトラブル報告は最も多く、重視する必要があります。
RS#123ライニング工法での最大のメリットは、コンクリートにポリウレタン樹脂が含侵固着することで、躯体と一体化構造になったRS#123の塗膜は剥がれようがないことです。
RS#123をプライマーとする2重防食ライニングシステム

弊社はこの特徴的な物性のRS#123をプライマーとして機能させ、その他の耐食ライニング材料とを組み合せによる2重防食の構造を形成することで、他のライニング工法との差別化をしています。
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ケレンができない錆面用として使用可能なRS#123

錆がひどく、ケレンができない状況もメンテナンスや補修にはよくある事です。
そのような時に、錆面に積極的にしみ込んで固まるRS#123は、錆びの原因である水分や酸素を遮断でき、それ以上の酸化を防止することができます。
また、上に塗る塗膜を支えるだけの、十分な素地強化も期待できます。
RS#123の塗り重ね方法

RS#123の施工は、1液の塗料缶から出してハケやローラーで塗るだけ、誰でも簡単に施工できます。しかし塗り重ねはしっかりと行わないと、躯体強化や防水性などの品質に直結します。
コンクリートの状況によっては、3回塗りでは足りず、その後数回塗るケースもあります。しみ込んだ分だけ躯体が強化され防水性向上や劣化防止になると思って、しっかりと塗り込むことが重要です。
プライマーとして使用するからといって、塗り重ねを省略してはいけません。
まとめ
ここまでRS#123の特性や得られる効果について解説してきましたが、弊社の防食ライニング工法は様々あり、素地がコンクリートの場合はすべてこのRS#123を、プライマーとして使用することを基準にしている工法になります。
メンテナンスや補修は、躯体がすでに腐食や劣化が進行している状態にあります。そんな弱っている躯体に、厚膜の重たいライニングを施工した場合に、躯体自体が耐えることができるのしょうか?
弊社の防食ライニング工法は、RS#123でコンクリートの躯体に一体化した強化層を形成し、用途に応じた耐食ライニングを上に行うことにより、多重防蝕ライニング仕様として他社との差別化をしています。
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