エポキシライニング材で知っておくべき重要事項!特殊エポキシ材料RSJ#100

エポキシライニングは、環境の厳しい影響から構造物を守り、長期に渡る耐久性を確保する効果的な防蝕方法のひとつです。

特に化学工場や工業施設などの防蝕メンテナンスでは、適切な樹脂とライニング工法の選択が不可欠です。本記事では、エポキシライニングを選択するメリットについて解説し、当社の先進的なRSJ#100エポキシライニング技術を紹介していきます。この技術は、湿潤環境や水中でも硬化に問題無く、無機フレークを豊富に含むことで卓越した防蝕性能を発揮します。

RSJ#100の水中での塗布と、硬化状況をYoutube動画で確認ができます。

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エポキシ樹脂を選択するメリットとデメリットを詳細に分析し、RSJ#100エポキシライニングがなぜ選ばれているのかを明らかにします。これにより、資産を最適に保護する戦略を選択するための解説を提供し、エポキシ樹脂ライニングに関する包括的な理解を深めます。

エポキシ樹脂とは

エポキシ樹脂は、優れた機械的強度、耐熱性、耐薬品性、および優れた接着性を備えた合成樹脂の一種です。これは、二つの異なる化学物質が反応して硬化する熱硬化性プラスチックの一形態で、通常は主剤と硬化剤の混合物から成り立っています。

熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の解説は別の記事にまとめています。

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エポキシ樹脂は、その化学的特性と多用途性により広範囲にわたる用途で使用されています。これには接着剤、塗料やコーティング剤、複合材料、電子部品、航空宇宙産業の構成材料、および家庭用品などが含まれます。特に、エポキシ樹脂はコーティング材として使用される際、防水性や耐久性が必要な場所でその価値を発揮します。それはまた、多くの産業で構造物の保護や補修のためのライニング材としても重宝されています。

多様な表情を持つエポキシ樹脂

エポキシ樹脂は、主剤と硬化剤を組み合わせることで多様な性質を持たせることが可能であり、主剤と配合する硬化剤の種類や量によって性能は大きく異なります。同じエポキシ樹脂でも、その用途や配合に応じてさまざまな顔を持ちます。

たとえば、硬化剤の種類を変えることで硬度や弾性が調整され、耐化学薬品性や耐熱性など特定の性質を強化することができます。逆に言えばその性質は、硬化剤に何を使用したかで、硬化物の物性を変えることができます

防蝕ライニングにおいては、強い機械的強度、高い耐薬品性、優れた接着力などの特性が求められます。さらに、適正な硬度を持つことも重要です。硬度が過度に高いと割れのリスクが高まり、逆に柔らかすぎると薬液などの侵入を防ぐことができなくなる可能性があります。


効果的なエポキシ樹脂の主剤と硬化剤の組み合わせがあれば、防蝕ライニング用途に最適な樹脂を作り上げることができます。

防蝕ライニング用途専用に開発された、RSJ#100エポキシ樹脂を使用したライニング工法の詳細は、以下のリンクから確認ができます。

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防蝕に特化したエポキシライニング材料、RSJ#100

エポキシ樹脂の性能は、基材と硬化剤の選択によって幅広く変化しますが、耐腐食性を備えたライニング材料として最適な配合を見つけ出す過程は、数え切れないほどの可能性の中から、膨大な時間とテストを経て成し遂げられる、熟練の技です。

RSJ#100エポキシライニング材料は、その硬化後の物理的特性にあります。適切な硬度と弾性を持つRSJ#100は、割れにくく、かつ薬液の侵入を効果的に防ぎます。このバランスの取れた特性は、様々な環境条件下での耐久性を確保し、設備の長寿命化に寄与します。

RSJ#100エポキシライニングの特性

RSJ#100エポキシライニング材料は、防蝕ライニングに必要な特性と現場作業における様々な優位性を兼ね備えています。

特性詳細
機械的強度高い機械的強度を有する。
耐薬品性アルカリ性から酸性まで幅広い耐薬品性があります。
接着力強力な接着力が特徴
硬度と弾性適切な硬度と弾性を持ち、割れにくい
侵入防止特殊な方法で大量に添加された無機セラミック材が配列し、薬液の侵入を効果的に防ぎます
硬化能力湿気の多い環境や水中でも硬化する性能を持つ
防蝕性無機セラミックを含有し、優れた防蝕性を発揮
作業性現場で粘度調整することによりパテ材にすることもでき、補修にも使用できる
塗膜安定性無溶剤であることから硬化の際の収縮も少なく、無機セラミック材による応力分散もあるため乾燥塗膜は安定し、分厚い塗膜にすることが可能。

RSJ#100は水中や湿潤環境での硬化性が特徴のエポキシ耐食材料です。詳しい内容は以下のリンクから確認ができます。

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RSJ#100エポキシライニングをする際のメリット・デメリット

メリット

電気絶縁性分厚い塗膜形成を可能にすることで、絶縁性が高くなります。異種金属腐蝕や隙間腐蝕にも効果的
防水性塗膜強度と分厚い塗膜形成で設備の漏洩防止対策ができます。
耐腐食性薬液や廃液といった腐食性環境に対する効果的な遮断ができ、基材を腐蝕から保護します。
耐油性油分に対して耐性と非透過性があります。
耐薬品性酸性からアルカリ性まで幅広い耐薬品性があります。直接的に薬液のアタックがある環境でも、基材の保護が可能です。
耐摩耗性樹脂に無機セラミック材を大量添加することにより塗膜強度を向上しています。また強化繊維を活用したFRP工法を選択することも可能、これにより強化プラスチックの形成もできます。
接着性接着剤として販売されていることでも知られているように、エポキシ樹脂の接着力は強いです。様々な材質との密着が可能です。
作業性多様性があり、メンテナンス性にも優れる。現場で粘度調整し、パテ材や樹脂モルタル用途にも対応できます。
水中硬化性湿潤、水中環境でも硬化に問題ありません。現地施工特有の不測の事態に対応ができます。

塗膜強度を必要とする場合は、RSJ#100の特徴をそのままに、強化繊維と組み合わせたFRP工法を選択することもできます。詳しい内容は以下のリンクから確認ができます。

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RSJ#100は現場で粘度コントロールすることでパテ材にもモルタル用途でも使用が可能となります。詳しい内容は以下のリンクから確認ができます。

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デメリット

紫外線劣化紫外線による白亜化現象(チョーキング)が起こります。紫外線対策でトップコートを塗る場合もあります。
低温硬化性高温で硬化がが早く、低温で硬化が遅いです。
調色性機能性重視のため、色の選択肢が少ないです。

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RSJ#100ライニングでエポキシ樹脂が選ばれる理由

様々な樹脂で行うライニング工法がある中で、RSJ#100が選ばれる理由として、実際に防食ライニングの依頼を受ける事例を紹介します。

  1. エポキシ樹脂の優れた密着力:
    • RSJ#100はエポキシ樹脂ベースの製品であり、その優れた密着力が主な選択理由です。多くの樹脂ライニング工法では、塗膜の密着が問題になることがあります。エポキシ樹脂は接着剤としても使用されるほど優れた密着性を持っているため、これを使用することで塗膜の密着問題を改善できます。
  2. 積層工程や貼り付け作業の省略:
    • FRP(繊維強化プラスチック)ライニングやシートライニング、ゴムライニングなど他の方法では、積層工程や貼り付け作業が必要になりますが、RSJ#100を使用することでこれらの工程を省略できます。これは作業の簡素化と時間短縮につながり、コスト削減にも寄与します。
  3. 湿潤環境下でも優れた性能を発揮:
    • 多くの樹脂ライニングは湿潤環境での使用において、硬化不良や密着不良を起こす可能性があります。しかし、RSJ#100は湿潤環境があっても硬化に問題無く、その性能を維持し、不測の事態にも対応が可能です。
  4. シームレスなライニングによる浸食防止:
    • どんなに強い材料を使用して防蝕ライニングを行っても、つなぎ目が存在すると、そこが弱点となり浸食の原因になり得ます。しかし、RSJ#100を用いることで、シームレスな耐食材の層を形成することが可能です。このシームレスな層は、つなぎ目による弱点を排除し、全体としてのライニングの強度と耐久性を高めます。
  5. 臭気の対策と安全性:
    • RSJ#100は無溶剤のエポキシ耐食材であり、臭気が少ないため安全に作業が行えます。さらに、不飽和ポリエステルやビニルエステルなどの耐食樹脂の硬化剤に比べて、RSJ#100の硬化剤は発火の危険性が低く、保管がより安全です。

まとめ

RSJ#100エポキシ耐蝕材料は、エポキシ樹脂の基本的な特徴である強い密着性と非透過性に加え、幅広い種類の硬化剤の中から最適なものを選び、主剤との組み合わせを通じて追従性、耐薬品性、耐摩耗性、水中硬化性、作業性など、多方面にわたるバランスの取れた性能を実現しています。このようにして、RSJ#100は優れた性能を発揮し、その信頼性で広く採用されています。

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