ポリウレアライニングは、優れた耐久性と防護性を持ち、多くの産業分野で広く使用されているコーティング材料です。しかし、このライニングの最大の課題の一つは基材への密着性です。確実な密着がなければ、ライニングは期待される性能を発揮することができません。ここで不可欠なのが「プライマー」の役割です。
プライマーは、ポリウレアライニングを適用する前に基材表面に塗布される特殊な接着剤または下塗り材です。このプライマー層は、ポリウレアライニングと様々な基材(コンクリート、金属など)との間の接着を確実にする重要な橋渡し役を担います。プライマーの適切な選定と使用は、ライニングの性能を最大限に引き出すために不可欠です。
プライマーは基材の表面処理を改善し、コーティングの均一性と密着強度を高めます。これにより、ライニングの耐久性が向上し、剥がれや浮きといった問題を防ぐことができます。特に、厳しい環境条件下での使用や、機械的な応力が加わる場合において、プライマーの役割は極めて重要です。
ポリウレアライニングの効果的な施工と長期的な性能維持には、適切なプライマーの選択と適用が不可欠であり、これがライニングシステム全体の成功を左右する鍵となります。
当社は、ポリウレアライニングの効果を最大化するために、密着性の問題に革新的なアプローチを提供します。ポリウレアライニングに最適化されたプライマーを開発・製品化しました。この新しいプライマーは、ポリウレアコーティングの密着強度を飛躍的に向上させることで、業界標準を再定義します。
ポリウレアライニングとは
ポリウレアライニングは、高度なコーティング技術の一種で、二つの成分、すなわちイソシアネートとポリオールの混合により急速に硬化するポリウレア樹脂を基にした材料です。この材料は、様々な表面に適用可能で、非常に頑丈で耐久性のある保護層を形成します。以下はポリウレアライニングの主な特徴です
以下は、ポリウレア樹脂の特性を表にまとめたものです:
特性 | 説明 |
---|---|
高い反応速度 | 混合後、数秒から数分で硬化し、迅速な施工が可能。 |
耐久性 | 強靭で耐摩耗性および耐衝撃性に優れ、長期的な保護を提供。 |
防水性 | 水分を透過させず、防水コーティングとして優れた性能を発揮。 |
柔軟性 | ゴムのように柔軟で、基材の微小な動きや膨張・収縮に追従する能力がある。 |
高い伸び率 | 高い伸縮性を持ち、構造物の自然な動きや温度変化による膨張・収縮に対応可能。建物の屋根や床、橋の表面に最適。 |
環境性 | 無溶剤で有機溶剤を含まない |
ポリウレアライニングと密着性の重要性
ポリウレアライニングは、その高度な耐摩耗性、衝撃に対する抵抗力、そして加温による超速乾性能という特徴を持っており、これらは施工速度を飛躍的に向上させるメリットとして広く認識されています。特に、一度に厚膜を形成できることは大規模プロジェクトにおいて時間とコストの節約に寄与します。しかし、これらの特性は密着性においてはデメリットとなる可能性があります。
このため、ポリウレアライニングの成功は適切なプライマーの使用に大きく依存します。ただ接着するだけでは不十分で、ポリウレア専用に設計されたプライマーが必要です。これはポリウレアの速乾性、耐摩耗性、そして一気に厚膜を施工する能力を考慮して開発されているため、長期的な密着性と耐久性を確保する上で不可欠です。
ポリウレアライニングの選択に際しては、これらの特性を理解し、専用のプライマーを使用することが重要です。このアプローチにより、ポリウレアライニングの全ての利点を最大限に活用しながら、長期的な品質と性能を保証することができます。ポリウレアライニングを最適化するために、適切なプライマーの選択が鍵となるのです。
メンテナンスであれば、そもそも腐蝕や劣化が進行してしまっている状況で躯体は弱っている状態です。
プライマーはただ密着すればよいのではなく、厚膜にするライニングに適した内容でないといけません。 また、ポリウレアライニングの工期短縮というメリットを実現するためには、プライマー工程の作業性も重視しなければいけません。

ポリウレア専用プライマー
弊社はライニング材料の専門メーカーとして、高品質なライニング用プライマーを提供してきました。当社のプライマーは、厚い塗膜と基材との間のバインダーとして優れた機能を発揮し、特にコンクリート用プライマーでは、強化が必要な躯体の補強にも効果を発揮します。
この度、当社は製品ラインアップをさらに強化し、ポリウレアライニングの要求に応えるため、ポリウレア専用プライマーを新たに開発しました。施工会社との緊密な協力の下、この新しいプライマーはポリウレアライニングの特性に特化して設計されています。当社の技術力を駆使して、安定した化学反応による強固な接着を実現し、ポリウレアライニングにおける密着性を大幅に向上させました。
当社の新しいポリウレア専用プライマーは、ポリウレアライニングの可能性を最大限に引き出し、長期的な耐久性と品質を提供します。あなたのプロジェクトにおいて、信頼性の高い、高性能な解決策をお探しの場合、当社のポリウレア専用プライマーが最適な選択です。品質と性能において妥協のない方向性をお求めの皆様、ぜひ当社の製品をお試しください。
ポリウレア専用プライマー

1:アクトPUプライマー(コンクリート用)
アクトPUプライマーは、特にコンクリート表面に適した革新的なポリウレタンベースのプライマーです。この高性能なプライマーは、コンクリート表面に塗布されると、積極的に浸透し固着します。このプロセスを繰り返すことにより、コンクリートとポリウレタンが一体化し、構造物の表面が高密度化し強固にします。
さらに、アクトPUプライマーにポリウレアを塗布することで、安定した密着性を保ちつつ、躯体を長期的に保護しることができます。
プライマーの施工は非常に簡単で、基材の表面清掃後にRS#123を塗布し、硬化させます。このプロセスを繰り返すことで、躯体表層に約1mmの強化層が形成されます。一般的な塗装では1mmの膜厚を付けるのが困難ですが、アクトPUプライマーは容易にこれを達成します。また、この強化層はコンクリートと一体化するため、剥がれることはありません。
アクトプライマーの特徴
- 強固な浸透と硬化: コンクリート表面に塗布すると、積極的に浸透し硬化。コンクリートとポリウレタンが一体化し、構造物を強固に保護。
- 強化層の形成: 数回の塗布で約1mmの強化層を形成。これにより、剥がれにくく、耐久性が向上。
- 簡単な施工プロセス: アクトPUプライマーを必要量出してハケやローラーで塗布するだけです。
- 速乾性と使いやすさ: 湿気硬化型で速乾性。1液性で、誰でも簡単に施工可能。
- 多岐にわたる効果: コンクリートの表面強化、薬品耐性、コンクリート中から出てくる水分に対する防水性
ポリウレアライニングの密着リスクを改善するアクトPUプライマー
ポリウレアライニングの特性 | 密着リスク | アクトPUプライマーによる改善 |
---|---|---|
高度な耐摩耗性 | 長期間にわたる使用での密着性低下 | アクトPUプライマーによる強化層と確実な密着は、ポリウレアとコンクリートの接着安定性を高め、密着性の低下を軽減します |
衝撃に対する抵抗力 | 衝撃による塗膜の剥がれ | アクトPUプライマーによる1mmの強化層は、柔軟性を兼ね備えている為、ポリウレアライニング層との組み合わせにより、衝撃に対して剥がれにくい構造となります。 |
加温と超速乾性 | 水分による密着不良 | アクトPUプライマーをしみ込ませたコンクリート表面は靭密になり、多孔質のコンクリート中から出る水分を遮断、ポリウレアライニングの硬化不良のリスクを軽減します。 |
一気に厚膜を施工 | 不均一な密着と塗膜の不安定性 | アクトPUプライマーの強化層は、分厚いポリウレアライニング層を支えるだけの十分な強度があり、一貫した厚膜の施工を可能にし、安定した密着を実現 |
ポリウレアライニングは、その優れた物理的特性により、施工速度や耐久性で多くの利点を提供しますが、その一方で密着性に関しては課題があります。アクトPUプライマーの使用は、これらの課題を克服し、ポリウレアライニングの特性を最大限に活用しつつ、長期的な安定密着を実現します。
2:タスクPUプライマー(鉄面用)
ポリウレアライニングは、その厚く重たい塗膜のため、特殊なプライマーが必要です。タスクPUプライマーは、この要求に応えるために開発された製品です。剛直で厚い樹脂膜を鋼製躯体に長期間接着させる能力を備え、鋼材とライニング材の間に発生するストレスに対して強靭な接着力を提供します。
「鉄の表面にポリウレアライニングをした時、しっかりと密着しているように見えても、時間が経つにつれて剥がれてしまうような現象はありませんか?」
このプライマーは、以下の特性を持つことでポリウレアライニングの性能と耐久性を最大化します:
- 強靭な接着力: 厚膜のポリウレアライニングを支えるための強靭さを備え、長期的な安定した接着を実現します。
- 鋼材との相性: 鋼材に対して優れた接着性を持ち、耐久性のある結合を形成します。
- 一時防錆機能: サンドブラスト後の鋼材に対する錆戻りを防ぎ、保護層を提供します。
- 中間層としての機能: ポリウレア塗膜と鋼材の間で効果的に機能し、両者の接着を強化します。
タスクPUプライマーは、ポリウレアライニング専用に開発された鉄面プライマーであり、複雑な要求に応えるための様々な機能を兼ね備えています。弊社の製品は、ポリウレアライニングの最適化において、長期的な性能と安定性をもたらす重要な要素です。
まとめ
数年前までのポリウレア吹付け技術は、混合比の管理などによる課題があり、一貫した塗膜形成が困難でした。しかし、技術の進歩と先進的な機械の開発により、現在では安定的な塗膜の形成が可能になっています。これは、ポリウレアライニング業界における重要な進歩です。
しかし、塗膜の密着性を高めるプライマーの品質については、依然として安定した高品質の製品を提供することが課題となっていました。密着性を確保するプライマーは存在していましたが、その品質が一定しないため、信頼性の高い結果を得ることが難しい状況でした。
今回、当社が新たに開発したポリウレア専用プライマーは、これらの問題に対応する製品です。このプライマーは、ポリウレアライニングの特性に特化して設計されており、安定した高品質の密着性を実現します。これにより、ポリウレアライニングの分野におけるさらなる発展に貢献することを期待しています。
ポリウレア専用プライマーの資料請求、ご質問等がある場合は、お気軽にお問合せください。