弊社は防食ライニングに使用する、耐食性のある材料を扱っている会社です。
しかしこの防食と耐食の違いとは何なのか?と疑問に思うことはありませんか?
耐食性と防食性は、ほとんど同じ意味だとして扱われているように思います。もちろん腐食から守るといった広い意味でいえば、同じようにも聞こえますが、防食ライニング材料の観点から見た場合、はっきりと違いがあります。
ここでは、材料の防食性と耐食性の違いについて解説していきます。
防食ライニングは、腐食や劣化の原因となる環境を遮断し、設備の躯体を保護する重要な役割を担います。
高水準な環境遮断性を求められた場合、防食ライニングする材料の判断基準には、耐食性能と防食機能を把握することは非常に重要なことです。
弊社の防食材料は、耐食性能と防食機能を兼ね備えた材料となっておりますので、是非参考にして頂ければと思います。
防蝕と防食/耐蝕と耐食の漢字の違いについて
「蝕」と「食」どちらを使用しても正しいです。古くから使用されているのが「蝕」で、その後文部省が常用漢字を定める際に「食」に書き換えがOKとなりました。現在では腐食・防食・耐食が一般的のようです。
同じように他の例でいうと、天体現象の日食・月食は、もともとは日蝕・月蝕です。これも現在では「食」が一般的のようです。ですが本来はどちらも「蝕」です。
防食性とは
防食ライニングの観点からいえば、腐食や劣化環境から躯体(母材)を保護する塗膜中に、腐食、劣化要因物質が塗膜に透過(浸透)してくるのを防ぐ、工夫や対策がされていることを表す言葉です。
フレークライニングが良い例です。塗膜中にガラスフレーク(無機物)を配列させることにより、腐食要因物質の侵入を防いでいます。

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耐食性とは

防食ライニングの観点からいえば、塗膜となる樹脂の物性として、腐食防止性能を持っていることです。
例えば、腐食や劣化の要因となる薬液がある場合、その薬液に対して、侵されない樹脂の物性があれば、樹脂に耐食性があるといえます。
また、耐食性がある樹脂で防食ライニングを行ったからといって、永久に保護できるわけではありません。様々な要因で再表面から徐々に浸食していく、あるいは薬液が浸透していくことは十分にありえるわけです。
つまり材料に耐食性はあるが、長期防食できるなら耐食性が高いという表現になり、長期防食は見込めないのであれば、耐食性が低いという表現になります。
防食性・耐食性を兼ね備えた防食ライニング材料
防食性は、塗膜中に薬液などが透過しないような、工夫や対策がとられていることでした。そして耐食性とは、材料の物性そのものに耐性があることをいいます。
つまり防食ライニングを行う場合、耐食性が高く、さらに塗膜中に優れた防食性能のある材料で、厚膜に施工することが、長期防食の最適な材料の選び方になります。
弊社の防食ライニング材料は防食機能を兼ね備えた、耐食性のある材料のラインナップがあります。
RSJ#100無機セラミック配合エポキシライニング
幅広い耐薬品性を有し、塗膜内に無機セラミックを配列させるバリア構造を形成、水中硬化性もある特殊エポキシ樹脂です。メンテナンスや補修工事に、材料の特長を生かした施工が可能となります。

耐薬品性と水中硬化性のあるRSJ#100の詳細についてはこちらから
RS#200不飽和ポリエステルフレークライニング
酸に対する耐食性の高さと、塗膜内にガラスフレークを特殊な方法で配列させることにより、薬液透過を防ぐ防食機能を兼ね備えます。軟質に調整され、コンクリートや鉄素地に対し適した靭性を持ちます。
RS#200不飽和ポリエステルライニングの詳細についてはこちらから
RS#300ビニルエステルフレークライニング
幅広い耐薬品性があり、溶剤に対しても優れた耐性を有します。塗膜内にガラスフレークを特殊な方法で配列させることにより、薬液透過を防ぐ防食機能も兼ね備えます。RS#200不飽和ポリエステルとの組み合わせにより、多重防食の耐酸仕様となります。
RS#300ビニルエステルフレークライニングの詳細についてはこちらから
防食ライニングを検討される際には、是非検討してみてください。
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