湿潤環境対応型防食材料:RSJ#100エポキシライニングの紹介

現地での施工環境は事前の調査だけでは把握しきれないことが多く、実際に作業を開始して初めて、想定外の状況が明らかになるケースも少なくありません。特に湿度が高い場所や水回り設備のメンテナンスでは、予定通りに工程を進めることが困難になることもあります。こうした不確実性を前提とした施工計画と、それに対応できる柔軟な材料選定が、安定した品質とスムーズな工事進行の鍵となります。

(株)RSテックは、防蝕ライニング用樹脂の販売、防蝕設計、施工を一貫して行い、防蝕に関わるあらゆる問題解決を目指しています。お客様のニーズに合わせた最適な防蝕ソリューションを提供し、トータルサポートを通じて確かな安心をお届けします。

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湿潤環境とは

防蝕工事でよくある湿潤環境

  1. 毛細管作用:
    • 地下水は、コンクリートやモルタルの細孔を介して毛細管作用により上昇します。コンクリートは多孔質の材料であり、細かな孔が多く存在しているため、水分を吸い上げる能力があります。地下水位が高い場所では、この毛細管作用によって水分が建物の基礎や壁に上昇し、時には地表に近い部分で水が染み出る原因になります。
  2. 水圧:
    • 高い地下水位は、コンクリート構造物に対する水圧を増加させます。水圧はコンクリートの細孔やひび割れを通じて力を及ぼし、水分を構造物内部へと押し込むことがあります。この圧力は、地下構造物の防水システムに大きな負担をかけます。
  3. 浸透圧:
    • 水分が土壌からコンクリート内部へと浸透すると、塩分などの溶解した物質が濃度の低いコンクリート内部へ移動しようとします。この浸透圧もまた、コンクリート内部への水分の侵入を促進する一因となります。
  4. コンクリートの劣化:
    • コンクリート内部への水分の浸透は、アルカリ性のコンクリート材料と反応し、劣化や腐食の原因となり得ます。特に、鉄筋が露出している場合は、錆の発生と鉄筋の腐食を促進します。
  5. 凍結融解サイクル:
    • 寒冷地では、浸透した水分が凍結し、氷が膨張することでコンクリート内部に応力を生じさせます。これにより、ひび割れが生じやすくなり、融解時にさらに多くの水が侵入する原因となることがあります。
  6. 水道管や下水管の漏水:
    • 建物内外の配管からの漏水は、コンクリートや塗膜の下に液体を溜め込む原因となります。特に、老朽化した管の破損による水の侵入はよくある問題です。
  7. 内部結露が生じやすい環境:
    • 温度変化によって構造物の内部に結露が生じることがあります。これは特に、断熱が不十分で内外の温度差が大きい場所で見られます。

結露のメカニズム

湿潤環境がライニングに与える影響

防蝕ライニングは、乾燥した適切な施工環境で最大の性能を発揮します。しかし、実際の現場では雨天後の濡れた表面、湿度の高い地下設備、結露が発生しやすい構造部など、湿潤環境に直面するケースも少なくありません。こうした状況下では、ライニング材の性能や仕上がりに大きな影響を及ぼすため、慎重な対応が求められます。

湿潤環境が引き起こす主な問題点:

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防蝕ライニングは基本的に乾燥した環境での施工が推奨されますが、現場では湿気や結露などで湿潤状態になることも少なくありません。こうした状況で一般的な材料を使うと、密着不良や硬化不良、塗膜の膨れなどのトラブルが起こる可能性があります。

そのため、予期せぬ湿潤環境にも対応できる「湿潤対応型ライニング材料」の選定が重要です。これらの材料は、水分があっても硬化性を維持できるよう設計されており、現場での柔軟な対応を可能にします。

湿潤環境に対応できるライニング材料を選ぶことは、予期せぬ施工環境が発生しやすい防食メンテナンス作業において、作業の効率性と成功率を高める重要な要素です。

RSJ#100の水中硬化性で可能にする施工

RSJ#100はその水中硬化性能により、湿潤環境における施工に革新をもたらすエポキシ防蝕ライニング耐食材です。他の防蝕ライニング材が湿潤条件下での硬化不良のリスクを持つ一方で、RSJ#100は湿潤状態でも確実に硬化します。

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水分の存在は一般的な防蝕塗料にとって大きな障害となることが多く、接着不良、膨れ、乾燥不良といった問題を誘発します。これに対し、弊社が推奨するRSJ#100特殊エポキシライニング工法は、これらの問題点に対応が可能となります。

RSJ#100の耐薬品性と防食バリア機能

RSJ#100は無溶剤の2液性エポキシ樹脂です。水中硬化性が特徴で、幅広い薬品耐性を有し、特殊な方法により無機セラミックを大量に配合、整列させる技術で、耐摩耗性を向上させると同時に、薬液の浸透を限りなく防ぐ、防食バリア構造を塗膜内に形成します。

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RSJ#100エポキシライニング工法の優位性

RSJ#100の優位性と多用途性

RSJ#100は、水中や湿潤環境でも確実に硬化する特性を持ち、予期せぬ天候や現場条件の変化があっても、作業を中断することなく施工を継続できる信頼性の高いエポキシ樹脂です。この優れた性能を活かし、さまざまな工法や用途に柔軟に対応できます。

  • FRP工法への展開
     湿潤環境でも硬化性を維持できる特性をそのままに、ガラスマットと組み合わせることで、強度を必要とする部位にはFRP(繊維強化プラスチック)塗膜として使用可能です。
  • 防蝕フレークライニング材としての使用
     防食性能を高めるためにフレークを配合することで、薬品や摩耗に対する耐久性をさらに強化できます。
  • パテ材としての粘度調整
     粘度をコントロールすることで、凹凸や欠損部の補修用パテ材としても使用可能です。
  • 樹脂モルタルとしての補修使用
     骨材を混合することで、床や躯体の不陸調整・強化を目的とした樹脂モルタルとしても活用できます。

このようにRSJ#100は、1つの材料で多様な現場条件と用途に対応できるため、防蝕工事における非常に心強い選択肢となります。

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まとめ

RSJ#100エポキシライニングは、水中で硬化する顕著な性能により、施工の柔軟性を大幅に拡張します。基礎となる下地の乾燥は不可欠な前提条件ですが、修復や保守作業では、新規施工プロジェクトと異なり、予期せぬ環境での作業が頻繁に要求されることがあります。

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